第1章マタニティ・ラン 市民ランナーの圧倒的な支持を得ているサイト@runnerが毎週金曜日に 配信しているメルマガ「BEST RUN!」 私も2002年から不定期にコラムを書いています。 「BEST RUN!」バックナンバーから「Run Mam 〜 Run Time ♪」収録しました。 第1回 よろしく!ランママです (2002年3月)  はじめまして。走るシングルマザー、ランママです。今年の芥川賞、長嶋有 の『猛スピードで母は』お読みになりましたか?・・・これ私のこと?と思っ ちゃいました(そう思ったのはタイトルだけですが)。  中学で陸上競技を始めた私ですが、ランニングが生活の一部といえるように なったのはこの12、3年でしょうか。その間に生まれた息子は9歳になり、 私も40歳を目前にしてまだランナーとして成長中。 でも『猛スピードで・・・』とは実はウソ、5000m18分切れないのにフルマラソ ンは2時間48分台、スピードよりもスタミナタイプのランナーです。 子育て中だけど、若くないけど、スピードないけど・・・でも競技者の心を持ち続 けたい、というランナーの皆さまとともにこのページを走って行けたらと思って います。 さて、私は大阪国際女子マラソンに毎年出ていますが、出場者およそ300人 のうち9割はいわゆる市民ランナーで、5年、10年の連続出場者もおられま す。妊娠・出産をはさんで上手にランニングを続けている女性も少なくないで しょう。 まずは妊娠中のランニングについてお話してみたいと思います。 私も含めて妊娠中にも走ろうという人は、まず100パーセント、それまでに も走っていた人ですよね?実は私、息子にひとつだけ申し訳ないことをしまし た。というと大げさですが、妊娠がわかった時、一瞬「せっかくマラソンの記 録が伸びてきたのに・・・」と思ったのです。妊娠期間はおよそ40週、結構 長い。走ることが自然に生活の一部となっているなら、妊娠中それを我慢する のはつらいです。大好きなランニングを続けてストレスの少ない快適な妊娠期 間を過ごせるのなら、それもひとつの「胎教」では・・・? でもこのような気持ちは、水中での呼吸法や姿勢が安産のための準備にもつな がるマタニティスイミングとは、少し動機がちがうかもしれません。このこと はプレママ・ランナー自身、認識しておくべきだと思います。 安産のためにというよりも、まずは自分が走りたいのだということを。ある意味 ではランナーとしてのエゴイズムなわけです。それを自覚した上で、ママにも赤 ちゃんにもプラスになるマタニティ・ランニング・ライフを送るには、やはり正 しい知識が必要です。 よく普及しているマタニティスイミングやマタニティビクスでは産婦人科病院 との連携や資格を持った指導者の育成も進んでおり、おおむね次のような条件 で実施されています。 @妊娠経過の正常な人 A妊娠16〜35週くらいの期間 B全身的な有酸素運動 C週2、3回、非妊娠時の6、7割の強度で(母体心拍数は140拍/分以内) 60分以内。 そのほかにも転倒や衝突、母体の体温が38℃以上に上がること、脱水状態などが 起こらないように十分注意すべきであるとされています。生活の一部として慣れ親 しんだランニングを自分の意志と責任で行うとしても、必ず医師に相談し、このよ うな条件を踏まえて実施しましょう。