第14回 野生の命 (2003年8月)  こんにちは!世界陸上「盛り上がらないなぁ〜」と思いながらも朝まで見て しまい、睡眠不足のランママです。夏休みの朝のラジオ体操、息子が小学校に 入った年からずっと朝礼台の上のお手本を引き受けているのですが、ここ数日 は頭がボーッとして順番を間違えたりしています。  さて、今回は山で出会った生き物たちについて。私が入るのはそれほど深い 山ではありませんが、それでもさまざまな生き物に出会います。関西の山々で、 人目に触れるところまで出てくるのでよく知られているのは六甲山のイノシシ、 箕面のニホンザルというところでしょうか。サルはともかく、野生のイノシシ が見られるのは国内では六甲ぐらいだそうです。頂上付近のみならず麓の住宅 街近くでもウリボウ(イノシシの子供)を含む「家族連れ」が悠々と歩いてい ます。随分人に慣れているようで意外におとなしく見えます。箕面のサルも滝 の上のドライブウェイ辺りによく現われ、観光客が珍しがって車を止めると平 気で屋根によじ登ってきます。  しかし人なつこくおとなしいように見えても相手は野生動物です。六甲では この夏イノシシが観光客の女性の土産物の袋に突進し、女性は手をかまれて大 けがをしました。箕面のサルには私自身、子供の頃の遠足でリュックをさらわ れ、弁当だけを取り出して放り投げられた体験があります。でもイノシシやサ ルが悪いのではありません。箕面のサルなどは観光客を呼ぶ目玉として長年利 用されてきました。どちらも人間の勝手で餌付けされ、その手に持つ袋には食 べ物が入っていることを学習してしまったのですね。そうして人に近づいた挙 句、畑を荒らしたと射殺されるイノシシ、交通事故に遭うサル・・・。近年に なって神戸市ではイノシシとの共生を考えた条例を制定し、箕面市ではサルを 山に返す取り組みをしています。  数年前、不思議な光景を見ました。妙見山に続く道を走っていると道路上の 木の枝にモリアオガエルの卵が。ご存知のようにモリアオガエルは池の上に張 り出した木の枝にふわっと白く泡立った卵を産みつけ、オタマジャクシは孵る と同時に水に落ちて泳ぎだすわけです。このモリアオガエルはなぜ水のない道 路の上の木に産卵したのでしょうか。実は時々起こることで、道路に車が作っ た轍に水が溜まり、その上に産卵するらしいのです。それはいずれ干上がって しまうもので自然の池ではないということなど、カエル界の常識にはなかった のにちがいありません。  先日は茨木市でオオサンショウウオの死骸が見つかったという報道がありま した。呑み込まれた釣り針を取り戻すために人間が殺したらしいということで した。ついこの間、息子と一緒に三重県の赤目四十八滝という名勝を訪ね、 「日本サンショウウオセンター」に立ち寄ってその愛嬌ある姿を目にしたばか りでしたので、北摂の川にも天然記念物のオオサンショウウオがいたのかとい うことに驚き、それを殺してしまう人がいるなんてと悲しくなりました。  またある時、近くの緑地公園の池の周りを走っていると瀕死のタウナギ が・・・。ご存知ですか?「田鰻」と言っても鰻の仲間ではないのですが、鰻 のような蛇のような肺魚のような、なんとも不思議な生き物です。ちょっとこ ちらをご覧下さい。 http://www.remix-net.co.jp/Nettaigyo/zaiko/zaiko_list_12.htm  私もタウナギなど初めて見て驚きましたが、その池に自然繁殖している様子 もなく、察するにペットとして飼われていたものが捨てられたのではないでし ょうか。発見した時にはもう為すすべもなく目の前で息絶えてしまいました。  う〜ん、私たち人間は無意識のうちに、あるいはもっと確信犯的に、自然の 命を奪っているのですね。山を走るといろんな命に出会います。そっとそっと 見守っていきたいと思います。