第15回 楽しい山ランのために! (2003年9月)  こんにちは!北海道マラソン、今年は無理せず3時間8分のゴール、ホッと 一息のランママです。実は亡くなった父の法事のため欠場予定だったのですが 寺の都合で延期になり(そんなんあり?)、急遽飛行機の切符をとって札幌入 りしました。スポーツなんて縁がなかったけど私のマラソンを応援してくれて いた父が「走ってこいよ」と言ってくれたのかも。レース中や会場で声をかけ て頂いた皆さま、ありがとうございました!  さて、夏の間おつきあい頂いた「山ランちょっといい話」、楽しく安全な山 ランのためのお話で最終回とさせて頂きます。 北海道マラソンの1週間前、今度は奈良〜大阪〜和歌山の3府県にまたがるダイ ヤモンドトレイル(通称ダイトレ)と呼ばれる山岳コースに行ってきました。 全長45kmのうち今回は30kmだけですが、実走時間は7時間!1000m前後の 山を二度越えるという起伏の激しさだけでなく、コースの多くが丸太を並べた 階段になっていて走るにはかなり無理があるのです。妙見や生駒はそれなりに 走れるのですが、ダイトレや六甲に来ると「やはり山は歩いて登るところか な」と思います。当然これらの山に歩いて登る方が大勢いらっしゃるわけで、 そういう登山者の中で培われてきた山のルールを私たちも守らなければなりま せん。  大変参考になる本があります。「登山不適格者」(生活人新書)。著者の岩 崎元郎さんはNHKの趣味百科「中高年のための登山学」の講師で、山を甘くみ ては危険、そこは非日常の世界なんですよと説いています。体力が尽きたり、 ケガをしたり、あるいは道に迷ったり、まずはそんなことが起きないような準 備が必要ですが、万一そういう事態に陥った時自分で解決する力も持っていな ければなりません。そんなの3000m級の山のことでしょ、と思うのが日本人の 登山意識で、これがいけないそうです。どんなに低くても山は山、どこにでも コンビニがあってトイレがあってケイタイの通じる街ではないということです。 岩崎さんの本も参考にしつつ、楽しく安全な山ランのポイントをあげてみると 1.時間・・・昼過ぎには山を下り始めるような計画にしよう。夏の午後は天 気が変わりやすいし、冬は日の落ちるのが早い。私は2時までにゴールのパ ターンが多い(風呂屋もたいてい開いてるし!)。 2.天気・・・雷が一番コワイ。そういう時は山に行かない。走っていて雷雲 が出たら即下りる。 3.地図・・・自分で読もう、携行しよう。知ってる人について行くからと、 コースを頭にもいれないのは失格。万一の時のエスケープルートも忘れず確認。 先日のダイトレではケーブルカーで下山することも一瞬考えました。 4.服装・・・雨や寒さ対策が必要な時は面倒がらずにウィンドブレーカ等を 用意しておこう。下草の多いところ、虫刺されなどの心配があれば、ランパン よりタイツの方が安心。ちなみに最も恐ろしいスズメバチは黒くて動くものに 敏感に反応するそうです。白っぽいシャツの方がよさそう。 5.シューズ・・・各メーカーからトレイル用のシューズも出ている。普通の ランニングシューズでもいいけれど、アッパーの薄いものはつま先あたりが破 れやすい。 6.水と食料・・・何時間走るのか、お店や自販機はあるのかなどによってち がう。水は重いので途中補給できるなら500mlペットボトル1本あればよいか。 ダイトレには「金剛の水」、生駒には「水呑地蔵」、妙見には「高山マリアの 泉」という湧き水もあります。かさばらない携行食としてはビスケットやゼ リータイプのものが多く市販されている。私がよく使うのはペースト状の 「カーボショッツ」、エネルギー効率抜群(あまり美味しくないです)。 7.バッグ類・・・着替え、水と食料、救急用品(絆創膏、テーピング)、財 布など最低限の荷物なら10リットル程度のマラニックバッグに入る。コインロ ッカー利用などで着替えがいらないならウェストポーチだけで行くことも。ボ トルが斜めに差し込めるボトルポーチは走りながらでも出し入れがしやすくて 便利、重宝しています(水ぐらい立ち止まって飲めばいいんだけど)。携行食 やバッグ・ポーチなどは、ランニングショップの他、アウトドアや山の店、あ るいはトライアスリート御用達の自転車店にも品揃え豊富なところがあるよう です。 8.マナー・・・ゴミはすべて持ち帰りましょう。山道ですれ違う時は登る人 が優先。歩いている人を追い越す時は、速度を落として声をかけ十分に注意し て通らせて頂きましょう。 ダイトレに行った日に出会ったランナーは二人だけ、一方ハイキングの方はた くさんおられました。皆さん走る私たちを見て「エライねぇ!」と声をかけて 下さいます。でも誉められたと思っていい気になってはいけません。細い山道 の下りを勢いよく飛ばして走れば、歩く人にとっては脅威ですし、足元の石を ひとつ蹴飛ばして転がしても大きな事故につながることがあります。スキー場 ではスキーヤーとスノーボーダーのゲレンデを分け、海でも遊泳区域とサーフ ィンを楽しむ場所を分けたりしていますが、山の道はハイカーとランナーが共 有するもの。お互いに声をかけあい、マナーを守って楽しく安全なトレイルを 楽しみましょう。  そういえばこの前もハイキングのおばさまに「いやぁ元気やなぁ、私らとは コンパスがちがうわ!」なんて言われましたよ。コンパス・・・久しぶりに耳 にした表現、「ありがとうございます!」と挨拶しながら、一緒に走った仲間 と思わず吹き出してしまいました。  さあいよいよ秋です。この夏は山も堪能できたし北海道もきちんと走れたし、 今年はにぎやかになりそうな東京国際女子マラソン、エントリーしようかな? と考えているランママです。きっと大勢の皆さんにお会いできますね。