第16回 番外編〜第25回記念東京国際女子マラソン・・・15分の空白  (2003年11月)  こんにちは!東京国際女子マラソン「リタイア未遂」のランママです。  まず個人的な結果から報告すると3時間22分39秒、国際マラソン部門での出 走278名、完走230名のうち187番目にゴールしました。記念市民マラソンも含 めて出場された皆さま、本当にお疲れさまでした。ご声援頂いた皆さま、そし てボランティアの形でレースを支えてくださった大勢の皆さま、本当にありが とうございました。  いやぁ〜、大変なレースでした。例年の東京国際女子マラソンと大きく違っ たところが3点も重なりました。高橋尚子選手の出場による異様な熱気、記念 市民マラソンの同時開催、そしておそらく史上最悪の異常気象(スタート時で 24℃、51%の高温多湿に加え、瞬間的には何m吹いたかわからない強風)。高 橋選手の出場はともかく、これまでの10倍近いランナー(エントリー数で2586 名)と予期せぬ気温上昇のために給水や救護・収容は一部で混乱を極めました。 コップ1杯、スポンジ1つの水を複数の手が奪い合った、前半ずっと給水にあ りつけず遂に痙攣を起こした、関門にひっかかったが収容バスが満員で乗れな かった・・・いずれも私の友人が実際に体験したことです。  私自身はこれらの光景を目の当たりにしていませんし、今回のレースのすべ てがこうだったわけではありませんが、鈴木彰さんが懸念していたようなこと が実際に起こったわけですね。この点については、走っていた私と違って客観 的にこの一大イベントを観察された鈴木さんからのレポートを待ちたいと思い ます。  さて私のレースは・・・レベルは違いますが高橋選手と同じ失敗をしました (なんて、Qちゃんが怒るかな?)。せっかくいい仕上がりだったので、あの 気象条件にもかかわらずスタートから飛ばしてしまったんです。実はずっと悩 まされていた腰痛からも解放され、久しぶりに不安もなくレースを迎えられた のが嬉しくてたまらなかったんです。前々週に調整で走ったフルが3時間だっ たことも自信になっていました。しかしあの日の東京、暑さはともかく(私に はスペシャルドリンクもあったし、スポンジも十分でした)、向かい風のダ メージが強烈。後半は追風になるはずだと、耐えに耐えて中間点を予定のタイ ムで折り返してみると、たしかに強烈な風は止まりましたが、同時に足も止ま ってしまいました。このままでは練習で走ったフルよりも悪いタイムだと思う とカラダもキモチも苦しくなりました。  遂に30`過ぎ、給水所の係員に「棄権します」と言って路肩に座り込んだ 私。しかし係員も本来の給水業務に手一杯(当たり前ですね)、救護車も収容 バスも来ない(実はその少し手前にバスが待機していたことを後で知りまし た)。その間にも目の前をまだまだ大勢の男女ランナーが、歩いたり止まった りしながらもゴールを目指しています。何人かの友人も、こんな所に座り込ん でいる私に気づくこともなく前を向いて走り抜けていきました。私もこの人た ちと一緒に走らなきゃ、走りたい。「まだ時間はあるよ。行けるとこまで行っ てみたら?」と係員に励まされ、再び腰を上げた時にはすでに15分が経過し ていました。それだけじっとしていたのに身体が冷えることもなく走り出せた のは、皮肉にもあの暑さのおかげでしょうか。そもそも棄権を申し出たのにナ ンバーカードをはずしたり収容されたりせずレースに復帰できたのも、通常の 国際レースではありえなかったでしょうね。  ゴールまでの間も、いつもよりたくさんの声援、たくさんのランナーの皆さ んに連れて行って頂いたようなものです。休憩した私は少し元気を取り戻し、 苦しい中を正直に走り続けていた友人たちを抜き返すことになりました。申し 訳ない気持ちでした。  あの「空白の15分」の間に私の前をひたむきに駆けていった皆さん、心か ら感謝しています。あまり軽々しく使いたくない言葉ですが、大きな勇気を頂 きました。さまざまなランナーがそれぞれの夢に向かって走る、いいレースで した。それだけに、運営方法の見直しが徹底的に行なわれることを望みたいと 思います。  今週末は福知山マラソン、伴走デビューの予定です。